EMC技術コラム Vol.1 10m電波暗室とは? ~どのような製品に必要な試験環境なのか~
NEW2026年07月28日
EMC試験を初めて検討されるお客様の中には、「3m測定」や「10m測定」、「電波暗室」といった用語に馴染みがない方も多くいます。
本コラムでは、秋田県に設置された10m電波暗室を例として、その役割や関連規格、活用される製品例を紹介します。
電波暗室とは
電波暗室は、外部からの電波の影響を受けず、製品から発生する電磁ノイズを正確に測定するための試験設備です。
放射エミッション試験では、製品から放射される不要な電磁波を測定し、規格で定められた限度値を満足しているかを確認します。その試験環境として電波暗室が使用されます。
3m法と10m法の違い
放射エミッション試験では、被試験機器(EUT)と測定アンテナとの距離として、主に3mまたは10mが使用されます。
3m法
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情報機器
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民生機器
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小型電子機器
比較的小型の製品を対象とする場合に採用されることが多く、試験設備も比較的コンパクトです。
10m法
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車載関連機器
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大型産業機器
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長尺ケーブルを有する製品
製品サイズや適用規格によっては、10m測定環境での評価が必要となります。
【ポイント】
10m電波暗室は「大型製品の評価」や「10m測定が要求される規格への適合確認」のために使用される重要な試験設備です。
関連する主な規格
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CISPR 11(工業・科学・医療機器)
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CISPR 32(マルチメディア機器)
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CISPR 12(車両・車載機器関連)
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EN 61326-1(計測・制御・試験室用機器)
適用される規格や要求試験条件は製品によって異なるため、試験計画の段階で確認することが重要です。
どのような製品で活用されるのか
10m電波暗室は特に以下のような製品の評価で活用されています。
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EV関連機器
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大型インバータ
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産業用制御盤
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電源設備
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長尺ケーブルを有する装置
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車載関連機器
これらの製品では、設置スペースや測定条件の観点から、10m測定環境が必要となる場合があります。
【補足】
車載EMC試験については、一部対応可能な試験があります。
適用規格や試験内容によって対応範囲が異なるため、詳細についてはお問い合わせください。
秋田県に設置された10m電波暗室
SGSでは、秋田県に設置された10m電波暗室を活用し、各種EMC試験を実施しています。
主な設備仕様
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試験室サイズ:22m × 11m × 7.7m
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3mターンテーブル(耐荷重500kg)
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6mターンテーブル(耐荷重4,000kg)
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ツインアンテナ測定対応
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地下ピット設備
【補足】
掲載ページ上で表形式が使用できない場合は、設備仕様の一覧を画像化して掲載することもできます。
ツインアンテナとは?
放射エミッション試験では、測定周波数帯域に応じて複数種類のアンテナを使用します。
本設備では、異なる周波数帯域を測定するアンテナを組み合わせたツインアンテナ構成を採用しています。
測定する帯域が異なるアンテナを使用しているため、複数の周波数帯域を同時に測定することが可能です。アンテナ交換の回数を減らせるため、試験時間の短縮にもつながります。
【注意】
試験内容や製品サイズによっては、他拠点設備との組み合わせをご案内する場合があります。
初めてEMC試験を依頼される方へ
EMC試験では、製品サイズやケーブル構成、適用規格によって必要となる試験設備が異なります。
試験計画の段階で評価環境を確認することで、円滑な試験実施につながります。
SGSでは各種規格に基づく試験を実施するとともに、被試験機器の構成や試験内容を考慮しながら、効率的な試験実施をサポートしています。
まとめ
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10m電波暗室は大型製品や車載関連製品などの評価で活用される
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製品や適用規格によっては10m測定環境が必要となる
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車載EMC試験は一部対応可能であり、詳細は個別確認が必要
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大型ターンテーブルやツインアンテナなどの設備により、さまざまな試験に対応可能
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試験計画段階で評価環境を確認することが円滑な試験実施につながる
【注記】
本記事はEMC試験設備および一般的な規格運用の概要を紹介するものです。
適用規格や試験条件は製品ごとに異なるため、詳細は個別にご確認ください。
本件に関する問合せ先:
SGSジャパン株式会社
C&P Connectivity Wireless
TEL:050-1780-7880
または本ウェブサイト上のお問い合わせフォームhttps://sgsjapan-portal.jp/inquiry.phpよりご連絡ください。
