国内 電気通信事業法 端末設備等規則のセキュリティ要件が強化されます

2026年09月24日

識別符号要件の強化とソフトウェア更新機能・インタフェース対策の追加 ─ 2027年4月1日施行

総務省は2026年9月24日、電気通信事業法に基づく端末設備等規則の一部を改正する省令(令和8年総務省令第111号)および関連告示(令和8年総務省告示第346号)を公布しました。インターネットプロトコル(IP)で通信する専用通信回線設備等端末に課すセキュリティ条件を強化するもので、初期識別符号の変更の強制化、ソフトウェア更新機能の具体化、インタフェース対策の新設が主な柱で、2027年4月1日から施行されます。

 

今回の要点

■ 対象は、デジタルデータ伝送用設備に接続されIPで通信する端末のうち、回線経由で設定変更ができるもの
■ 初期識別符号の要件が強化。「変更を促す」から「容易に推測されないものに変更させる」機能が求められるようになった
■ ソフトウェア更新の要件が細分化。「最新版の確認」と「更新前のプログラム完全性確認」が明示された
■ インタフェース対策が新設。利用目的の明示と、利用しないインタフェースの無効化が求められる
■ 施行は2027年4月1日。施行日前に取得済みの認定等は経過措置で従前の要件を維持できる

改正の内容─ 第34条の10の新旧比較

対象条文(端末設備等規則第34条の10)は、遠隔から設定変更できるIP対応端末にアクセス制御などの条件を課す規定です。第1号(アクセス制御機能)は従来どおりで、第2号(識別符号)は要件が強化され、第3号以降も変更されます。

 

項目 従来 / 改正後
アクセス制御(第1号)         変更なし。設定変更のためのアクセス制御機能を維持
識別符号(第2号)

強化。初期識別符号の「変更を促す」機能から「容易に推測されないものに変更させる」機能へ。機器ごとに異なる識別符号を付す場合も「容易に推測されないもの」であることが必要に

ソフトウェア更新(第3号) 従来は「更新できること」のみ。改正後は告示で定める機能(更新機能、最新版の確認機能、更新前のプログラム完全性確認機能)を具備することが必要
インタフェース(第4号) 新設。電気通信信号の送受信に係る接続口について、利用目的の明示と、利用に必要でないインタフェースの無効化等の措置が必要

設定等の維持(第5号)      

従来の第4号から繰り下げ。電力供給停止後もアクセス制御設定と更新済みソフトウェアを維持できることを要求

告示が定める具体要件

省令と同時に公布された告示(総務省告示第346号)が、機器に求める機能・措置の中身を次のとおり定めています。

 

ソフトウェア更新の機能(第3号関連)

■ 電気通信の機能に係るソフトウェアを更新できる機能
■ 最新のソフトウェアが導入されていることを確認する機能
■ ソフトウェアに用いるプログラムの完全性を、更新の前に確認する機能

 

インタフェースに係る措置(第4号関連)

■ 機器に備えられたインタフェースとその利用目的(複数ある場合はそれぞれ)を明示すること
■ 機器の利用に必要でないインタフェースを無効化すること

 

なお、識別符号が「容易に推測されない」ことの確認方法や、無効化すべきインタフェースとその確認方法といった具体的な取り扱いは、総務省のガイドラインで規定される予定です。公表状況は総務省のウェブサイトでご確認ください。

対象機器と経過措置

対象は、専用通信回線設備等端末(専用回線やデジタルデータ伝送用設備に接続される端末設備)のうち、IPを使用して通信し、かつ電気通信回線設備を介した設定変更ができるものです。該当するかどうかは機器の接続形態と遠隔設定の有無で判断します。自営電気通信設備にも同じ条件が準用されます。なお、条件に係る機能を利用者が任意のソフトウェアで随時かつ容易に変更できる機器は、対象外です。

 

経過措置として、施行日(2027年4月1日)前に技術基準適合認定、設計認証、端末設備等の接続の検査を受けた機器、または技術基準適合自己確認の届出を行った機器は、従来の技術基準のまま扱うことができます。施行日以降に取得する認定等には新しい要件が適用されます。

 

該当機器を設計・製造されている場合は、初期識別符号の強制変更の仕組み、更新機能の設計見直し、不要インタフェースの無効化方針の策定を早めに進め、施行日までの認定取得計画を立てることが得策です。

SGSのサービス

SGSジャパンは電気通信事業法に基づく総務大臣登録の登録認定機関(登録番号006)です。通信端末機器の技術基準適合認定・設計認証の試験・審査を国内で提供しています。今回の改正対応を含む認定取得のご相談を承ります。

電気通信事業法の認定試験・審査(詳細)

 

▼関連サイト▼

■ 官報:端末設備等規則の一部を改正する省令(2026年9月24日 本紙第1794号)
■ 官報:ソフトウェアの更新の機能及びインタフェースに係る措置の条件を定める件(告示第346号)
■ 総務省:端末設備等規則の一部改正等に関する意見募集(e-Gov)
■ 総務省:端末機器に関する基準認証制度について
■ SGSジャパン:電気通信事業法(技術基準適合認定・設計認証)

本件に関する問合せ先:

SGSジャパン株式会社

C&P Connectivity 
TEL:050-1780-7880

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